福島県弁護士会による「原発事故損害賠償説明会~これからどうなる?原発事故の損害賠償問題」に行って来ました。
配布資料はこちらからダウンロードできるようにしてみました。
→原発損害賠償説明会資料
→福島県原子力災害被災者・記録ノート
配布資料はこちらからダウンロードできるようにしてみました。
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→福島県原子力災害被災者・記録ノート
今回行われた説明会は、福島県弁護士会が独自に行ったもので、国や県・町の支援ではありません。
原発事故がまだ収束していない今、賠償に向けて自分で出来ることは準備しておこう、備えておこうと言う目的の下、行われました。
国の動きとしてもまだ指針が出ているだけですべてが決定しているわけではありません。(事故が継続中ですからね)今後、私たち原発事故被災者はどのように行動を取るべきか、まだわかりません。
しかし、できることはやっておかなければ後になって「覚えていないのでわからない」という悲惨な結果に・・・
配られた「福島県原子力被災者・記録ノート」は今後の補償問題に備え、日々記録をつけていくものです。
私は被災してから今日まで日記をつけているのでおおよそのことは思い出せますが、皆さんは日記やメモなど取っていますか?購入したもののレシートは取ってありますか?
すべてを補償してくれるわけではないでしょうし、どうなるのかはまだ誰にもわかりませんが、できることはやっておきましょう!
・これまでどんなことがあったかメモしておきましょう
・どのような被害・損害があるかメモしておきましょう
・可能な限り証拠をそろえていきましょう
記録ノートはたぶん、後に弁護士会のホームページからダウンロードできるようになるのではないかなと予測しています。5月には先立って新潟で説明会が行われ、ノートが配られていますが、新潟県弁護士会のサイトからはノートがダウンロードできるようになっています。
私がアップロードしたものは、いただいたノートをちまちまスキャンしたものなので、精度が低く、必要ページしかアップしていませんのでご了承下さい<(_ _)>
携帯からご覧になっている方はダウンロードができないので、概要をご説明いたします。
まず、ノートの内容から。
1.電話番号表
各弁護士会、相談窓口などの住所録が載っており、自分に必要な連絡先を追記できるようになっています。
2.チャート図
「東電からの賠償金支払いまでの流れ」が図になっています。
3.家族構成
家族全員の生年月日から連絡先、震災時の住所など(損害は、個々人別に算定されます)
4.損害の概要
どのような損害がありそうか、概要を考えてみましょう。
5.損害項目別の記録表
健診・検査費用、避難費用、生命身体的損害、精神的損害、営業損害、休業損害、検査費用(物)、財物損害、帰還費用、その他の損害
6.自由記載欄
その他気づいたこと、疑問点、困ったこと、迷うことなどを書いておきましょう
7.日々の記録表
どのような出来事があったか、慰謝料にも関係する可能性があります。仮払金を受領した日や額なども書いておきましょう。
以上がノートに収められています。
損害の概要としては
1.健診・検査費用(人への放射能の影響などを検査するために要したもの)
・医療機関、検査機関での検査費用の領収書
・検査を受けるための交通費の領収書
2.避難費用(汚染地域からの緊急的な避難に要したもの)
・避難のための交通費の領収書
・家財道具の移動費用の領収書
・避難のための宿泊費の領収書
・避難により生活費(食費等)が増加した分の明細
3.生命身体的損害(死亡、体のケガや病気に関するもの)
①避難、汚染などのため死亡、ケガをし、あるいは病気にかかったことの損害
・病院等の医療機関の診断書
・病院などの医療機関での診療費用の領収書、診療報酬明細書
・病院などの医療機関への通院のための交通費の領収書
・死亡、体のケガや病気により収入が無くなったり減ったりした分の明細
②避難、汚染等による健康状態の悪化を防止するため負担が増加したことの損害
・病院などの医療機関の診断書、診療費用の領収書、診療報酬明細書、通院のための交通費の領収書
4.精神的損害
・避難などの際の行動(滞在場所・期間)や気持ちを記録した日記、手帳など
5.営業損害(避難、汚染、風評被害等のために事業に支障が生じたもの)
①避難、汚染、風評被害等のため、事業に支障が生じたことによる減収分
・原発事故前の確定申告書、決算書類
・原発事故前の収入状況がわかる伝票、帳簿、日誌等
②避難、汚染、風評被害などのため、事業に支障が生じたための追加的費用(商品、営業資産の廃棄費用など)
・廃棄費用の領収書
③避難、汚染、風評被害などのため、事業に支障が生じることを避けるための追加的費用(事業拠点の移転費用、営業試算の移動・保管費用等)
・引越し費用、保管費用の領収書
6.休業損害(給与所得者が休業によって給与が減収、未払いとなったり、内定取消し、解雇その他離職となったもの)
・休業証明書、給与明細、源泉徴収票、所得証明書、納税証明書、内定を取り消した旨を記載した勤務先発行の書面、未払い給与の金額及び未払いの理由などを記載した勤務先発行の書面、勤務先発行の解雇理由証明書
7.検査費用(物への放射線の影響などを検査するために要したもの)
・検査費用の領収書、取引先から検査あるいは検査費用を要求された書面、検査のためにかかった交通費の領収書
8.財物損害(避難、汚染などにより家財、商品、建物・什器備品などの価値が減少したもの)
・損害品の日付入りの写真など
・伝票等、被害品の数量が確認できる資料※主に商品の場合
・汚染除去費用、廃棄処理費用、廃棄処分後に同性能の物品を購入したことの領収書
9.帰還費用(避難先からの帰還に要したもの)
・帰還のための交通費の領収書
・家財道具の移動費用の領収書
これらの損害の可能性があります。当てはまるものがないか書き出ししてみましょう。領収書や日記などは証拠となるものですのでなくさない様に。
最後に「日々の記録表」日記のようなものですが、屋外・屋内での活動状況や移動の経路、健康状態などを毎日つけておきましょう。これから先、健康被害が出る可能性もあります。
先日福島県から発表された、問診票の記入と同じようなことです。外部被ばくは普段の動きから予測することしかできません。毎日の記録をつけるようにしましょう。
以上のことを書き留めるのが今回配られたノートです。
ノートがなくても、自分で以上のことを書きとめておけばOKですよ。ただし、このノートに書いたことすべてが補償されるわけではありません。
※余談※
今回私はいわき市ラトブの会場へ参りました。この説明会の告知は各市町村のホームページや新聞、Twitterで流れていたのでかなりの人数が集まるのだろうと予想していました。しかし、予約は不要と書いてあるので大きな会場なんだろうな、と思っていたのですが・・・・
ラトブ前は駐車場に入れない車で渋滞、私は別の有料駐車場に停めて会場へ急ぎました。流れるお客さんは皆6階へと上って行きます。「こりゃ混雑するわー」と思って会場へ着くとすでにごったがえし・・・・
一応列のようなものはあるものの、どこが最後尾なんだか、並んでるんだか、さっぱりわからず。しかし皆さん緑のノートを手にしている。声を掛けると中の方で配っているとのこと。入口で配ればいいのに・・・と思いつつ中へ進むと怒号が・・・
「ちゃんと説明しろよ!わかんねぇだろ!」と男性がすんごい剣幕で怒っておりました。怒る気持ちもわかりますがね(^_^;)
結局ノートはすでになくなっていて、もう少しで届くとのこと。もう帰りたい・・そんな気持ちにもなりましたが、せめてノートはもらわないとと思いとどまりました。
その後ゴタゴタがあり、急遽会場を増やしたり整理券配ったり、回数増やしたりとなんとか対応してくれました。
結局、会場には入れなかった私たちは、ロビーで地べたに座って説明を受けることになりました。その方が早くていいや!って思いましたけどね。
中身は正味20分程度で、ノートの説明と、質疑応答でした。
そして個別に相談をしたい方は7/1から「福島県弁護士会 震災・原発相談窓口」が開設されるのでそちらにお願いします、とのことでした。
こちらの個別相談会は、今日と違って完全予約制の個別面談方式ですのでご安心を。
【相談窓口】
・7/1~
・相談時間30分無料
・完全予約制・面談
・フリーダイヤル0120-700-791
・平日10時~16時
・県内8ヶ所で実施
それからまた来場できなかった人のため、同じ説明会を行うそうですので新聞などチェックしていてくださいね。
以上です!
まだまだ先の見えない状態ですが、今のうちにできることをやって備えておきましょう。
原発事故がまだ収束していない今、賠償に向けて自分で出来ることは準備しておこう、備えておこうと言う目的の下、行われました。
国の動きとしてもまだ指針が出ているだけですべてが決定しているわけではありません。(事故が継続中ですからね)今後、私たち原発事故被災者はどのように行動を取るべきか、まだわかりません。
しかし、できることはやっておかなければ後になって「覚えていないのでわからない」という悲惨な結果に・・・
配られた「福島県原子力被災者・記録ノート」は今後の補償問題に備え、日々記録をつけていくものです。
私は被災してから今日まで日記をつけているのでおおよそのことは思い出せますが、皆さんは日記やメモなど取っていますか?購入したもののレシートは取ってありますか?
すべてを補償してくれるわけではないでしょうし、どうなるのかはまだ誰にもわかりませんが、できることはやっておきましょう!
・これまでどんなことがあったかメモしておきましょう
・どのような被害・損害があるかメモしておきましょう
・可能な限り証拠をそろえていきましょう
記録ノートはたぶん、後に弁護士会のホームページからダウンロードできるようになるのではないかなと予測しています。5月には先立って新潟で説明会が行われ、ノートが配られていますが、新潟県弁護士会のサイトからはノートがダウンロードできるようになっています。
私がアップロードしたものは、いただいたノートをちまちまスキャンしたものなので、精度が低く、必要ページしかアップしていませんのでご了承下さい<(_ _)>
携帯からご覧になっている方はダウンロードができないので、概要をご説明いたします。
まず、ノートの内容から。
1.電話番号表
各弁護士会、相談窓口などの住所録が載っており、自分に必要な連絡先を追記できるようになっています。
2.チャート図
「東電からの賠償金支払いまでの流れ」が図になっています。
3.家族構成
家族全員の生年月日から連絡先、震災時の住所など(損害は、個々人別に算定されます)
4.損害の概要
どのような損害がありそうか、概要を考えてみましょう。
5.損害項目別の記録表
健診・検査費用、避難費用、生命身体的損害、精神的損害、営業損害、休業損害、検査費用(物)、財物損害、帰還費用、その他の損害
6.自由記載欄
その他気づいたこと、疑問点、困ったこと、迷うことなどを書いておきましょう
7.日々の記録表
どのような出来事があったか、慰謝料にも関係する可能性があります。仮払金を受領した日や額なども書いておきましょう。
以上がノートに収められています。
損害の概要としては
1.健診・検査費用(人への放射能の影響などを検査するために要したもの)
・医療機関、検査機関での検査費用の領収書
・検査を受けるための交通費の領収書
2.避難費用(汚染地域からの緊急的な避難に要したもの)
・避難のための交通費の領収書
・家財道具の移動費用の領収書
・避難のための宿泊費の領収書
・避難により生活費(食費等)が増加した分の明細
3.生命身体的損害(死亡、体のケガや病気に関するもの)
①避難、汚染などのため死亡、ケガをし、あるいは病気にかかったことの損害
・病院等の医療機関の診断書
・病院などの医療機関での診療費用の領収書、診療報酬明細書
・病院などの医療機関への通院のための交通費の領収書
・死亡、体のケガや病気により収入が無くなったり減ったりした分の明細
②避難、汚染等による健康状態の悪化を防止するため負担が増加したことの損害
・病院などの医療機関の診断書、診療費用の領収書、診療報酬明細書、通院のための交通費の領収書
4.精神的損害
・避難などの際の行動(滞在場所・期間)や気持ちを記録した日記、手帳など
5.営業損害(避難、汚染、風評被害等のために事業に支障が生じたもの)
①避難、汚染、風評被害等のため、事業に支障が生じたことによる減収分
・原発事故前の確定申告書、決算書類
・原発事故前の収入状況がわかる伝票、帳簿、日誌等
②避難、汚染、風評被害などのため、事業に支障が生じたための追加的費用(商品、営業資産の廃棄費用など)
・廃棄費用の領収書
③避難、汚染、風評被害などのため、事業に支障が生じることを避けるための追加的費用(事業拠点の移転費用、営業試算の移動・保管費用等)
・引越し費用、保管費用の領収書
6.休業損害(給与所得者が休業によって給与が減収、未払いとなったり、内定取消し、解雇その他離職となったもの)
・休業証明書、給与明細、源泉徴収票、所得証明書、納税証明書、内定を取り消した旨を記載した勤務先発行の書面、未払い給与の金額及び未払いの理由などを記載した勤務先発行の書面、勤務先発行の解雇理由証明書
7.検査費用(物への放射線の影響などを検査するために要したもの)
・検査費用の領収書、取引先から検査あるいは検査費用を要求された書面、検査のためにかかった交通費の領収書
8.財物損害(避難、汚染などにより家財、商品、建物・什器備品などの価値が減少したもの)
・損害品の日付入りの写真など
・伝票等、被害品の数量が確認できる資料※主に商品の場合
・汚染除去費用、廃棄処理費用、廃棄処分後に同性能の物品を購入したことの領収書
9.帰還費用(避難先からの帰還に要したもの)
・帰還のための交通費の領収書
・家財道具の移動費用の領収書
これらの損害の可能性があります。当てはまるものがないか書き出ししてみましょう。領収書や日記などは証拠となるものですのでなくさない様に。
最後に「日々の記録表」日記のようなものですが、屋外・屋内での活動状況や移動の経路、健康状態などを毎日つけておきましょう。これから先、健康被害が出る可能性もあります。
先日福島県から発表された、問診票の記入と同じようなことです。外部被ばくは普段の動きから予測することしかできません。毎日の記録をつけるようにしましょう。
以上のことを書き留めるのが今回配られたノートです。
ノートがなくても、自分で以上のことを書きとめておけばOKですよ。ただし、このノートに書いたことすべてが補償されるわけではありません。
※余談※
今回私はいわき市ラトブの会場へ参りました。この説明会の告知は各市町村のホームページや新聞、Twitterで流れていたのでかなりの人数が集まるのだろうと予想していました。しかし、予約は不要と書いてあるので大きな会場なんだろうな、と思っていたのですが・・・・
ラトブ前は駐車場に入れない車で渋滞、私は別の有料駐車場に停めて会場へ急ぎました。流れるお客さんは皆6階へと上って行きます。「こりゃ混雑するわー」と思って会場へ着くとすでにごったがえし・・・・
一応列のようなものはあるものの、どこが最後尾なんだか、並んでるんだか、さっぱりわからず。しかし皆さん緑のノートを手にしている。声を掛けると中の方で配っているとのこと。入口で配ればいいのに・・・と思いつつ中へ進むと怒号が・・・
「ちゃんと説明しろよ!わかんねぇだろ!」と男性がすんごい剣幕で怒っておりました。怒る気持ちもわかりますがね(^_^;)
結局ノートはすでになくなっていて、もう少しで届くとのこと。もう帰りたい・・そんな気持ちにもなりましたが、せめてノートはもらわないとと思いとどまりました。
その後ゴタゴタがあり、急遽会場を増やしたり整理券配ったり、回数増やしたりとなんとか対応してくれました。
結局、会場には入れなかった私たちは、ロビーで地べたに座って説明を受けることになりました。その方が早くていいや!って思いましたけどね。
中身は正味20分程度で、ノートの説明と、質疑応答でした。
そして個別に相談をしたい方は7/1から「福島県弁護士会 震災・原発相談窓口」が開設されるのでそちらにお願いします、とのことでした。
こちらの個別相談会は、今日と違って完全予約制の個別面談方式ですのでご安心を。
【相談窓口】
・7/1~
・相談時間30分無料
・完全予約制・面談
・フリーダイヤル0120-700-791
・平日10時~16時
・県内8ヶ所で実施
それからまた来場できなかった人のため、同じ説明会を行うそうですので新聞などチェックしていてくださいね。
以上です!
まだまだ先の見えない状態ですが、今のうちにできることをやって備えておきましょう。
最終更新日 : -0001-11-30
Re: 原発損害賠償説明会(福島県弁護士会)に行って来ました。 * by -
管理人さん、お疲れ様です。
うちの家族は白河会場に行ってきましたが、
同じ様に混雑していて、急遽会場が1階から2階に
変わりました。
いわきと違い、説明会資料(被害概況届書や中小企業補償
請求書など)は配っておらず、ノートだけでした。
説明の内容も残念な感じだったので、次回があれば
いわき会場を目指そうと思います・・・・・。
うちの家族は白河会場に行ってきましたが、
同じ様に混雑していて、急遽会場が1階から2階に
変わりました。
いわきと違い、説明会資料(被害概況届書や中小企業補償
請求書など)は配っておらず、ノートだけでした。
説明の内容も残念な感じだったので、次回があれば
いわき会場を目指そうと思います・・・・・。
ありがとうございます!まずは震災日まで記憶を遡って思い出す事から始めたいと思います!
でも、全ての人が損害の細かい状況を把握をできるとも言えないだろうし、証拠や裏付けも難しい場合もありますよね…。
例えば、高齢者とか介護や介助が必要な方などには無理がありますよね。
自分で準備できることはしておく必要がありますが、一概には難しさもありますね(;_;)